1年生の頃に教わったこと
私の小学1年生の担任は、おばあちゃん先生でした。45年も前の話です。
1年生だから理解できないだろうではなく、きちんと話をしてくれた先生だったんだなぁと大人になるほどに気がつきました。
覚えているのは、
一番の親不孝はなんでしょう
皆んな、テストで0点を取ること!とか先生に怒られること!とか答えていたように思います。先生は笑って首を振り
親より先に死ぬこと
あまりに重い答えに皆ポカーンとして静かに聞いていました。
そして、親より先に死んじゃいけないんだ、と子ども心に思いました。もちろん今も。
50を過ぎ、幸いなことに同級生45人は、教えを守って今のところ誰一人欠けること元気で生きています。
私も子どもたちに事あるごとに言っていたようで、
「いいかい?一番の親不孝っていうのは…」
と言うと
「あぁ、何回も聞いた。」
さらりとかわされます。
そうですか、初めて話すかのように言ってたけど、何回も言っていたのか…😭
それと、初めての卒業式で『君が代』『蛍の光』を歌うのに、その詩の意味を一生懸命に黒板に絵を描いて説明してくれました。
意味もわからず、ただ歌詞をなぞるのではなく、情景を浮かべながら歌いなさい、と。
田舎に住んでいても蛍なんぞ見たこともなく、貴重な蛍を集めて本を読むだなんて、むしろ贅沢な話で想像できないものです。
いつしか年も杉の戸を開けてぞ今朝は別れゆく
黒板に玄関の杉の戸の絵を描き、そうして勉強した年月が、今朝は杉の戸を開けて去って行く
というように教わりました。
また『君が代』なんて、1年生には何一つわかるはずもなく。
小石が大きな岩になるまで気の遠くなるような年月がかかること、そこにさらに苔が生える程長〜く長〜く君の世が続いていきますように…
そんなような説明をしながら、やはり黒板に大きな岩に苔が生えていく絵を描いてくれました。
先生からは、その君とは天皇と習いました。
天皇がいる国が日本だと習いました。
何が言いたいかというと、
1年生でも結構伝わっていた
ってこと。
難しいかなと思っても、その時はポカーンとしてても、大人が一生懸命伝えたことって案外伝わってるものなのかも。
後に、君が代は『古今和歌集』の読み人知らずの和歌だったことや、お祝いの歌であること、もともと君は天皇だけを指すわけでもなく、国や家族、大切な人や尊敬する人と幅広いようです。
おばあちゃん先生は、おそらく昭和ひと桁世代なので、君=天皇陛下と習ったのでしょうね。
それも間違えでもないと思うけど、うるさい世の中ですからね。
また、君=キミは
イザナギのキ
イザナミのミ
で、これは恋の歌との解釈もあるようです。
恋歌を国歌にしてるなんて!
それもそれでよいな〜と思いました。
解釈は人それぞれ。
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