その使い方、間違えています
3連休中、夫と行った人気のラーメン屋さん。混んでいるお昼の時間を避け、行ってみたらすんなりと入れました。
店主の白髪のおじさまは丁寧な接客で、またお喋りがお好きなようでした。
夫が営業時間や営業日のことを聞いたりして、店主がハキハキ答えるんだけど、イマイチ噛み合わない。
夫は調子の良いところがあるし、おっちょこちょいなので、適当に知ったかぶりで話をするのはやめてくれないかな、と思いました。
お目当てのラーメンが来て、マスクを外し食べ始めると、店主が
「あぁ、奥さまなんですね。入って来られた時、お嬢さんかと思いました。」
「すみません、マスク詐欺です。」
「お綺麗な奥さまで…。」
と店主はニコニコと誉めたつもりのようだけど、使い方間違えてるぞ。
お嬢さんかと思いました、という心のつぶやきを声に出してしまいましたね。マスク取ったらやっぱ50代ですね、と言ってますよ。
実際そうなんだけど。
なんだか一回落とされた感がありますね。お綺麗なは、マスクしてるとに掛かるので、フォローにもなってない。
そして、夫は
「オマエはお嬢さんから奥さんになったけど、俺はお父さんから旦那になっただけで、マスクしてもしなくても50代だ。」
と言い出して笑ってしまった。
「まぁ、80歳のお爺ちゃんなんだから許してやってくれ。」
いや、怒ってないんだけどね。現実だから。
それより店主が80歳の方が驚きだった。
お店を出て、隣の喫茶店でコーヒーを飲んで出てくると、ラーメン店は閉まっていました。
「ほら、さっき『今日は夜まで通し営業します』って言ったのに、もう閉めてる。俺は何度もフラれてるんだ。」
店主があまりにも堂々としていたので、絶対うちの夫が頓珍漢な事を言っているんだと思っていたけど、逆でした。
でも、丁寧な接客はよかったし、ラーメンは美味しかったのでした。
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