家の用事で休みます
「家の用事で休みます。」
これは、高校の時に部活を休むときのお決まりのセリフでした。
それは冠婚葬祭、家族旅行、親に用を頼まれた…の他に、その家庭独自の何かしらを想像させ、あまり深く聞いてはいけないという自制と、なんとなく嘘臭さとが入り混じる不思議な言葉でした。
誰が言い始めたのか覚えてないけど、とても使い勝手がよく、家の用事の多い子が沢山いる部活でした。
その頃の友人2人と今も時々会うのだけど、その内のひとりが
この週の土日辺りでランチでも〜
と誘ってくれて私はok、もう一人が
ごめん、その日は家の用事で行けない また誘って
家の用事とは…久しぶりだぞ。
主婦がするのは大体家の用事なんだけど、あえて「家の用事」とは?しかし、そこは深掘りしてはいけないルールなのでした。
「子ども関連なら具体的に言うから、何か良くない状況なんじゃないかなぁ。」
「実家か嫁ぎ先のおかあさんの具合が悪いんじゃない?」
「去年はお父さん、今年はお義父さんが亡くなってるしね。」
私らはランチをしながら推測したのでした。
そしてお互い思ったのは、
「今年は年賀欠礼が多くない?」
超過死亡が多いそうですが、私レベルでもその実感があります。
産めよ増やせよの私たちの親世代がちょうどそんなお年頃なので、特にそう感じるんでしょうか。
だから死んだ、病気だの話題にもなりがちです。
でも、いい話もあって、友人の娘ちゃんが来春結婚するそうで、披露宴も普通にやれるんだとか。
一時は延期だ縮小だと振り回される話ばかりでしたが、もう普通でいけるんだーと嬉しくなりました。
彼女も親同士の顔合わせ会があったり、娘ちゃんの衣装を見に行ったり、自分の留袖を見に行ったり、また、息子さん夫婦の新居ができるとか、春に向けそんな「家の用事」でいっぱいのようです。
私の方の「家の用事」は春の事務所引越しくらいですが、それらがみんな済んだら、お出掛けしようと約束し店を後にしました。
1,500円程のランチで3時間以上居座る嫌なお客でした。
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