自然災害に遭わないのはたまたま
私が住んでいる地域は、低地で昔から川の氾濫に苦しめられてきた土地です。
大正から昭和の初期に大きな治水施設ができて、氾濫から解放されたそうです。
小学生の頃に、社会の授業で結構な時間をかけて習い、氾濫した当時の写真も沢山見せられました。
「あれが出来て本当に良かった。助かった。」
と大雨が降ると大人たちが言っていたので、よくわからないけど、そうなんだ!と刷り込まれました。
それでも大雨になれば、堤防が切れそうだ!あそこが越水した!と騒つきます。
何年か前には近くで堤防が決壊し、死亡者も出る大きな被害がありました。
その後、その辺りは堤防の改修があり、随分と立派なものになりました。
それを見て税金のムダ使いとは思う人はいません。
そんな地域でも、ハザードマップを知らない人が多いです。
立派な冊子や見やすいシートが全戸配布済みなんだけどね。
水害に苦しんだのは生まれる前の話で、自身は経験がない。
あの治水施設ができて水害が無くなったから大丈夫だって思ってる。
私も半世紀も生きてきて、一度も水害にあったことはないんですね。
毎年起きる水害で、被災者が必ず言うのが
「これだけ生きてきて初めてだ。大丈夫だと思っていた。」
私も実際、経験がないから正常性バイアスが掛かって、逃げ遅れてしまいそう💦
本当は、どこで起きてもおかしくないのかも。
これまで、水害だけじゃなく自然災害に遭わないでいたのは、たまたまなんでしょうね。
熊本の水害も目を覆うような被害です。
恐ろしい濁流。自然の力を前に手も足も出ません。
そしたら、昭和40年代に計画されたダム建設が中止になっていた、とのことを知りました。
<熊本>『川辺川の鮎を守れ!』『ダムが水害を起こす!』⇒2008年、蒲島知事が川辺川ダム建設を白紙撤回 時の民主党政権が2009年に中止決定⇒ 2020年大水害に 門田隆将氏「八ツ場ダムが威力を発揮した一方、中止の川辺川ダムはこの悲劇。川辺川ダム是非の徹底検証を」 https://t.co/M3MXH3XoKp
— アノニマス ポスト ニュースとネットの反応 (@anonymous_post2) 2020年7月5日
ダムの湖底に沈む予定地住民の移転も済んでいたけど、周辺住民の反対運動もあり、反対を掲げた首長が当選して民主党政権の頃に中止が決定されていたようです。
コンクリートから人へ
民主党のせい、誰かのせいにするのは簡単だけど、国民の多くは次々に中止される土木工事に賛同して、
ウォー〜!やったぜー!
と喜んでいたんですよね。
あの頃は土木工事は、利権とか税金のムダ使いとか悪のイメージがありました。
確かに必要なのか?と思う道路や空港を作ったり、直したりしていた気がします。
だけど、川なんて昔の地図を見ればクネクネしてたものを真っ直ぐにしたり、細い川を増幅したり堤防を築いたりと、治水は昔から大事だったんじゃないかなぁと思うようになりました。
そうやって何百年も治水事業をしてきたから、田畑を広げられて、生活を守ってこれたんだと思います。
『ブラタモリ』を見ながら、いつしかそう思うようにました。
毎年起きる大規模水害。
雨を止める事はできないから対策していかないと繰り返すだけ。
そこに税金が投入されていいんだと思います。
土木工事=昭和時代の悪、のイメージは終わりにしないとって思いました。
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