歳を重ね図々しくなったわけではなくて
着物を自分で着られるようになれたらいいなぁと漠然と思っていました。
結婚する前、結婚する時に母があつらえてくれた着物を1回ずつしか着ていなくて、申し訳ないような、もったいないような気がしていました。
友人がひと足早く着付けを習い始めたこと、子どもたちが巣立ったことをきっかけに、今年の夏前から月1で習い始めました。
そして無知な私が知ったのは、着物には格があり、母が持たせてくれた着物は普段に着るものではなかったということ。
訪問着だの無地の着物だの、この先いつ着るの?って話なんだけど始めてしまったし、下手くそでも着物を着て出掛けるのが正直楽しいので、いいことにしました。
着付けは着物屋さんで教えてもらっていますが、時給にもならないような料金で、少々困惑気味。
とにかく着物に慣れ親しんでもらう、そうして購入してもらえれば、という戦略なんだろうとわかっていますが、それが困惑の原因でもあります。
それでも私のような初心者に高価な着物を薦めることはなく、洗える着物というポリ100%の安価なものを
「こんなのあるよー。」
とハードルを低くして軽い感じで薦めてくる程度。
単(裏地のない初夏、初秋用)の着物と帯と合わせて割引が入って1万円弱だったので、びっくりして、この位ならいいかなと買ってしまいました。
ハードルを上げて逃げられるのが一番困る、というのも聞きます。
いつか奥の方から本当に売りたい品物を出して来るのではとザワザワします。
夏頃に母の桐箪笥から私が絶対選ばないだろう個性的な小紋の着物を数枚見つけました。母は
「着たことない。」
と言います。
「えー⁉︎ じゃ、なんで買ったの?」
「昔、◯◯さんに誘われて(展示会か何か)行って、皆んなが『いいよ〜』って言うから…。良いモノなんだよ、この着物。」
…いいカモになったのね。
着たことないだけあって、その着物に合う帯が見つからず、その後、着付け教室に持って行ったら、お店から似合いそうな帯を出してきました。それ5万円弱。
私も自分からカモられに行ったというか、生かすためには仕方ないと観念しました。
でもそれで施されている側から脱出し、しばらくは私の方が優位だわぁみたいに気持ちが変化したんです。
友人がその着物屋さんにちょこちょこと顔を出しては長居をしたり、やたらと品物を広げたり、私に試着を勧めたりするので、私はビビりまくり、
「.やめなよー。」
と小声で言ったり、店員さんに
「ごめんなさいね、大丈夫ですよっ。」
とかフォローに回っては隙を見て帰ろうと促したりしていたの。
この違いは、友人が歳を重ね図々しくなったからではなく、どれだけお金を落としたか、だったのだなと思いました。
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