事件にならないと関心を持たれない
1年前の事件なのですが、9月に裁判があったそうで、そんな記事が目に入りました。
まだ20代前半の若い女の子が祖母の介護を担い、殺すほどに追い込まれるなんて。
周りの人は何してたのかと思ったら、伯母、父、叔母が押しつけていたのね。
これは、虐待でもあるように思う。
施設への入所を勧められても、おばさんが拒否したんだそうだ。
幼稚園に勤めながら介護。自分のお給料で祖母の介護用品を買って、ご飯食べさせて。
睡眠も取れず、味方になってくれる人もおらず、祖母本人にもなじられ…
せめて執行猶予がついてよかった。
オヤジやおばさんは
「刑務所へ行って欲しい、愛情はない。」
ですって!鬼畜か!
でも、あの子はどうすればよかったのだろう?
ばぁさんを見捨てて、深夜に逃げてしまうか? 親族のいない遠くへ。
ばぁさんの子が3人いるんだから、あの子は逃げてよかったのに。
でも、お金がなくて部屋を借りれないかー
いや、逃げれば何とかなった。少なくとも殺人者にならずにすんだ。
誰か入れ知恵してくれる人が近くにいたら助かったのに。
…そんな事を考えながら、もう彼女のことそっとしといてやれよ、何処までも追いかけて取材するなよ、と思う矛盾…
どうか穏やかに生きていけることを願うばかりです。
若い子が介護をしている問題があるんだそうで、よく読ませていただいているブロガーさんの記事で、『ヤングケアラー』という言葉を初めて知りました。
15〜19歳で介護に携わっている人が、
全国に推計で3万7000人以上いるのだそうです。
以前、実家の母が知人の家の話をしてきて、なんでも20代の孫娘が母方の要介護の祖父と暮らしているとか。それでその子の母が
「あの子が世話をしてくれるから助かるわぁ。」
と周囲に話していて、私の母を含め周囲のオバさんたちも
「まぁ!偉いわねぇ。」
と賞賛している、って話。
聞きながら、なんだかモヤッとして
「それって、自分の親の世話を娘に押しつけてるだけじゃないの?その子の人生は、まだまだこれからなのに、『偉いわねぇ』『助かるわ』じゃないんじゃない?」
と言ったら、不服そうでした。
夫の友人も30代前半の頃に、たまたま仕事を辞めたタイミングで祖母が要介護になり、
「お前、失業してるんだから」
と親戚中に言われ、そのままずーっと介護することになりました。
きっと、「助かるわぁ、偉いねぇ」って周囲に賞賛されていたんだろうな。
その後、彼は鬱になり、祖母が亡くなった今も家に籠もっています。
鬱になって以降、何故か夫に私は
「オマエは会わない方がいい。」
と言われ、会ったことがありません。
優しくて爽やかだった彼は、55歳のハゲちらかした小太りのオッサンになったそうです。
介護にしろ育児にしろ、家庭の問題に他人は介入しにくい、というかできません。
そうなると、逃げるしかないような気がします。
不幸な事件があって、ようやく関心が集まり少し動くようになるというか…
苦しくても頑張る もいいけれど、追い込まれると正常な判断ができなくなります。
そうなる前に、もしもの時の逃げ道(人、場所、制度)を知っておくなり、確保するなりの必要があると感じます。
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