嫁姑問題はテレビの中のこと⁉︎
夫の同居していた父方の祖母は、お嬢様育ちの婿取りで気位が高くわがままで、夫の母は姑から虐められて台所でひとり泣いていた
だから夫も弟たちも、大好きな母を泣かすおばあちゃんが大嫌いだった
そんな風に聞いていました。
亡くなった姑からは
「それは嫌なこともあったけど、そういう時代だしね。でも、おばあちゃんは外で嫁のことを褒めても悪口は絶対に言わない人だった。それはありがたかったね。だから私は世間様からかわいがってもらえたんだと思う。」
と聞いたことがありました。
そういえば幼馴染Kちゃんの家は、周りから様付けで呼ばれているような家でした。建物は古いけど大きな屋敷で、お祖父さんは村長さんだったそうです。
Kちゃんは嫁姑のいざこざは、テレビの中ことだと大人になるまで信じていたそうです。
言い合いも見たことないし、お互いの悪口を誰かにこぼしている姿も、母親がひとり泣く姿も見たことがない。
ただ思い返すと、夕食後の団欒の時間に母親の姿はなく、いつも別の部屋でクラッシックレコードをひとりで聞いていたそうです。
どんだけクラッシック音楽が好きなんだ⁉︎
と当時は思っていたけど、
「その時間が唯一ひとりになれる、リラックスタイムだったのかもね。」
と大人になって気がついたそうです。
夫の家は戦前は、使用人がいるような家だったらしいし、Kちゃんの家も同様で、そういう「いいとこ」な感じの家庭では、家の中のゴタゴタのような事を外へ言って回ることは、恥を晒す事だから言わないもんなんだと思いました。
下々の者は恥も外聞もなく家族の愚痴をこぼして、それが広まり…私の実家はお店をしていたから、そんな話を日常的に聞いていました。
それで私は子どものくせに、あそこは嫁が虐められている、あそこは姑が虐められている、あそこはバトルをしている、あそこは夫婦仲が悪い的なことを、他の子よりもよく知っていたんじゃないかな。
口にはしませんが、こんな優しそうに見えるけど実は…という目で大人を見ていました。
そして祖母や母もお客さんと一緒に愚痴っていたので、お互いに悪く思っているのも知っていました。
それが普通だったので、Kちゃんの話を聞いた時、とても驚いて
「嘘でしょ⁉︎ なんて幸せな子ども時代!」
と言ってしまったくらいです。
ただ最近のKちゃんのお母さんは
「父親の愚痴ばっかり言ってる…」
そうなので、段々と下々の方に寄ってきたようです。
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