長男の帰省
芸人を夢見て首都圏で暮らす長男が、急に帰省してきました。
昨年秋に祖父の葬儀があった時以来なので、9か月ぶり。
我が家のスマホは全て夫名義で契約しているのですが、長男のスマホが壊れてしまい、向こうのdocomoショップから電話を借りて
「帰る」
と連絡がありました。
自分で契約して買ってもいいよ、と夫は言ったけど
「いや、いや、帰ります。よろしくお願いします」
何故なら貧乏だから。
kappanomimikaki.hatenablog.com
着ているTシャツに見覚えがあって
「それ、いつから着てるっけ?」
と聞くと
「高3からかなぁ」
マジか、もう9年目だぞ。
「しっかりした素材なんかね?」
と言いながら、真っ白ではない、2軍いや3軍Tシャツが切なくなった。
例え新しいTシャツを買ってあげたとしても、その少し黄ばんだTシャツは着続けるんだろうな。
何故なら貧乏だから。
洗濯物を干しながら、長男の下着が泣けてくる。
これも、何度か見たことある。大学生の頃、帰省した時に買ってやったやつだ。こんなに薄くなったのにまだ履くんだ。
何故なら、貧乏だから。
元々、無頓着ではあるのだけれど。
自分で選んだ貧乏生活だけれど。
母はちょっと切ない。
「夕飯は何が食べたい?」
ハンバーグ、と言うんだろうなと思っていたら
「魚が食べたいなぁ」
「えっ⁉︎魚?」
「あまり食べないから」
確かにひとり暮らしだと魚って食べないね。
健やかに育てたはずなのに。
小綺麗にしておいたはずなのに。
いい匂いにしておいたはずなのに。
不健康な暮らしをして、黄ばんだシャツを着て、変な匂いになって、変な髪型になって…
自由で、楽しそうです。
私の手から管理下から離れて自由に、なりたい自分になったんだ。
だから、いいことにしよう。
たまに元気な顔を見せてくれたらいい。
それでも、まだ頼られるうちが華だと思って。
こっちも自由に元気でいなくちゃ。
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